自分で自分のキャリアを考える。
 自分のことなのだから自分で考えるしかありません。
 それは確かにそうなのですが、でも、具体的にどうやって考えればよいのだろうと考え込んでしまうことも少なくありません。
 何か手がかかりになるものがあるとすればそれはなんでしょうか?
 そもそもどんな風にして考えればよいのでしょうか? その方法は?

 また、考えられたとして、それが果たして妥当なのでしょうか?
 自分の持ち味を活かせているって、どうやって分かるんでしょうか?
 もしかすると他にもっといいゴールがあるかもしれない。
 本当にこれでいいのだろうか?って、ついついかんがえてしまいます。

キャリア開発ワークショップ・CDW

  自分のキャリアを考える方法は、自分ときちんと向き合って考えられる場をつくるか、そこに参画すること。
 既にその方法が確立されているのであれば、まずそこに参加してみて考えてみるとよいでしょう。

 その有力な場の一つが「キャリア開発ワークショップ/CDW」。
 日本で日本人のために開発されたプログラムです。
 日本の文化を背景としながらも、それを所与とするのではなく、
 キャリアとは何か、キャリア開発とは何か
 なぜ個人がキャリアを考える必要があるのか、また組織とどのように共生していくのか、
 具体的にどのように考えるのかを考えつくし、約30年にわたって改良が加えられています。
 そして今もなお、改善が試みられているプログラムです。
 詳しくはこちら
 自分とじっくり対話しながら、自己理解を進めるワークショップ形式となっています。
 自分のことがテーマなので、一人一人のスペースがきちんと確保されています。
 向き合うために宿泊形式となっているが、当然個室が確保されています。

 内容は、ワークシートを使って進める「自己カウンセリング」と、専門のキャリア・カウンセラーによる「キャリア・カウンセリング」、参加者の同士の関わりの中で進められる「グループ・カウンセリング」-この3つのカウンセリングが同時並行的に進んでいくように設計されています。
 そのなかで、
 「そうか、自分はこんなことがやりたかったのか」
 「なるほど、私がこだわっていたかったのはここだったのか」
さまざま気づきが得られます。
 こうした気づきを元に、自分のキャリアを考えていくのです。
 キャリア開発ワークショップ/CDWは、日本キャリア・カウンセリング研究会がその著作権を有しており、その品質を担保するため、同研究会が認定したファシリテーターが開催することになっています。

自分のキャリアを考えるためのワークブック

 手順を追って自分のキャリアを考えるためのワークブックです。
 さまざまな設問に答えながら自分の軸を確認し、キャリアゴールを見つけていけるように編纂されています。
 ひとりだけでもりようできますが、むしろグループで使った方が効果的です。
 もともとキャリアを考える授業のテキストとして開発されたものでもあるからです。
 グループで進める上での留意点も別冊として添付されています。

自分で自分のキャリアを考えるためのワークブック

キャリアカウンセリングを利用する

 個人で考えるといっても一人きりで考えなければならないというわけではありません。
 かといって、グループディスカッションなどをして決めるというものでもないでしょう。なぜなら、最終的に決めるのはその人個人だからです。
 大切なのはきちんと自分の本音を確認することです。ひとりだけで考えた方がやりやすい人もいるし、他者との話し合いの中で自分の考えや気持ちを内省することができる人もいるのです。
 他者との話し合いという点では、キャリアカウンセリングも有効です。
 キャリア・カウンセラーと話す中で自分の気持ちや考えが整理されていくからですし、またキャリア・カウンセラーからの投げかけでより深く考えることもできます。自分ひとりで考えていると、いつも同じように考えて堂々巡りになったり、選択肢に気づかなかった利するものだからです。
 カウンセリングというと、こころの調子がよくないときに利用するものというイメージがありますが、キャリアカウンセリングはそうした方だけでなく、心理的に健常な状態にある方でもりようできるものですし、むしろ積極的に利用することで、問題状況を回避することも可能になります。
 例えば転職にしても、転職してしまう前、さらには転職を決意する前にも利用したいのです。それによりしなくても良い転職をすることもなくなるからです。転職をしなければ解決しない問題もありますが、その会社の中で解決方法が見つかることも少なくありません。
 また、仕事そのものではなくコミュニケーション上の問題であることもあります。この場合は、転職をしても再び同じ状況になる可能性があります。であれば、ここで転職をするよりはヒューマンスキルをつける方に注力した方がよいのかもしれないのです。
 まずカウンセリングを受けてみる。これも重要なキャリアを考える方法の一つです。

日常の生活の中で…

 自分のキャリアについて考える・・・・それは大切なこととはいえ、いつも考え続けるというわけにはいきません。しかし、考えないでいると、気がつけば何かの意思決定を迫られている-ということになりかねません。少なくともその時に、考えるための素材だけは持っていたいですね。日常の中で、ふとしたきっかけがあれば、手がかりは残しておけるかもしれません。そのためにTwitter Botを作成しています。ときどき、お手元に「きっかけ」が届きます。どうぞ活用してください
 Twitter : キャリアとは仕事人生